후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 197,228자 · 394화면
「筑前、聞いたであろう。折檻はゆるしおく。……はいれ。ずっとすすむがよい」
「ありがとう存じます」
秀吉は、茄子の籠をもって、次の間からにじり入った。
信長は、怪しんで、
「なんじゃ、その品は」
「おそれながら――」
と、秀吉はつつしんで、彼の前に、茄子を献じていった。
「わたくしの老母と妻とが、城内の菜園で作った茄子にござります」
「茄子か。……ほう?」
「異な土産物と、おわらいでございましょうが、軽舸で持ちまいれば露のひぬまにお目にかけられようかと、わざと、畑からいで持参いたしました」
「筑前。そちが予へ見せようとするのは、茄子ではあるまい、干ぬ間の露でもあるまい。……そも、何を信長に味わえというのか」
「御推量くださいまし。……不肖秀吉は、多少の功はありとはいえ、一匹夫よりお取り立てをたまわって長浜の地に二十二万石を戴く身となっております。しかも、自分の老母は、いまもって、老いの手に鍬を持ち、菜に水をそそぎ、瓜や茄子に肥をやることを怠りません。……不肖の子が、ひそかにその心を酌むに、こうであろうと思うのです。――匹夫の出世ほど危ういものはないぞ。ひとのそねみ、あげつらい、みな己れが慢心すればこそなれ。