후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 197,228자 · 394화면
まあ、飲んで行くがいい」
「いや、ひと口、舐めるほどずつでも、皆で飲まなければうまくない。杯はあるか」
「持ってきた」
「一杯ついで、飲み廻そう。……酌いでくれい」
強右衛門から先に、杯のふちを舐めた。順々に舐めまわした。
一酌の後。強右衛門は、名残を惜しむ人々へ、
「すこし眠らせてくれ」
と、頼むようにいった。
「眠るがよい」
と、この友を宥わるに、どんな誠意を捧げても捧げ足りないような気持でいっぱいな同僚たちは、彼の乞うままに、酒徳利を持って、またそッと出て行った。
ごろりと、強右衛門勝商は、すぐ横になった。
二刻ほども寝たろうか。
鳶ヶ巣山の肩に、いつしか月も傾いていた。
「あ。……夜明けに近い」
強右衛門は眼をみひらいた。時鳥の声が耳をつきぬく。
寄手の陣地も、味方の城も、いまは銃声一つなく、深い静寂の底にある。――淙々とつねに遠く聞えるのは、石垣の根を洗ってゆく滝川の奔流だった。
「……どれ」
のそりと、彼は、外へ出て行った。背に、狼烟筒や火薬をくるんだ網風呂敷を斜めに負い、足に脚絆布草鞋をつけて。
「では、ただ今から、行って参りまする」
彼は、本丸の閣へ向って、こう独り言に頭を下げ、また城中五百の将士に、心のうちで別れを告げた。