후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 187,757자 · 375화면
面映ゆいわえ」
亀山の城は、その夜、陥ちた。
守将の佐治新助以下、よく防ぎ戦ったが、城中に火を見るに至って、ついに力尽き、新助は、重囲の中に捕えられてしまった。
一説には、身を秀吉の軍に委して、城中数千の士民の助命を乞うたものともいわれている。
かほどな堅塁が、さいごの粘りになって、こう急に敗れた原因は何かというと、寄手の遮二無二な土龍戦法が犠牲を無視して城中へ入ったのが、彼の致命を制したこと勿論だが、何よりは、指揮者の機眼がよく機をとらえて、
「今だ」
と感じたことを、直ちに即行して破敵の機を外さなかったところに最大な勝因があったというに尽きよう。
“機をつかむ”ということぐらいは誰も知りぬいている常識に過ぎないが、事ある日の大機小機を、平然と見遁してゆくのもその常識の病であるといえよう。敗軍の側から見ても、決して、非常識を策して敗れ去るのではなく、多くは常識を辿って常識に敗れ終るのである。
亀山の落城は、三月三日で、秀吉は翌四日、虜将佐治新助の縄を解かせて、
「長島へ帰れ」
と、これを放った。
新助は、茫然とした。秀吉の意を解しかねた面持ちである。