후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 187,757자 · 375화면
陣幕の外に平伏して訴えるのであった。――が、玄蕃允の胸にはべつにこういう判断があった。いかに大垣の秀吉が変を知って駈けつけたところで、大垣からここまでは約十三里。きょうの注進が着くのも夜にかかろう。また、そう急には岐阜の陣地を離れ得るものでもない。その転進をよほど早目に予想しても、まず、明日の夜か、明後日にはなる。――そう彼は多分に多寡をくくっていたのだ。――頑として初志を翻さない一因のものは、彼の持ったその公算にもあったのである。
(――玄蕃めがどうしても肯かぬとあれば、われ自身出向いても、こよいのうちに引揚げさせん)
とまでいったという柴田勝家の焦躁は、焦躁としても、さすがに兵家の老練といっていい。玄蕃允のあまい公算とは大きにちがう。
その日、狐塚の本陣は、中入り軍の快捷の報をうけて、一時は、歓呼に沸きたてられていたが、勝家の戦局観による中入り軍の急速な後退命令が、いっこう行われず、特に、馬上歴々の衆を次々にさしむけても、悉く玄蕃允の拒否や嘲笑に追い返されて来る始末に、俄然、勝家の憂色濃く、
「甥めは、この勝家に、皺腹を切らす男じゃ。……ああ、何たる奴」