후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 187,757자 · 375화면
人の身なので、つい当人より後でハッとしたのである。
手と手を持ち合いつつ、秀吉もびっこのように共に坐り崩れ、
「よろこばしいぞ」
といった。官兵衛も、
「うれしゅうござる」
と、いった。
相擁しているかたちである。
秀吉は、遠くに、おとなしく控えている彼の一子にも気づいて、
「あれが、松千代か。さても、大きゅうなったな」
「元服いたさせました」
「そうか、名は何と」
「それがしの幼名吉兵衛を継がせ、吉兵衛長政と与えました」
「吉兵衛か。来い、来い」
手招きして近づけ、本年十五歳と聞いて、
「たのもしい」
と、自分のものみたいににこにこして眺め入った。
彼の心の楽しいときは、おのずからことばの弾みにも、それが人に分る程だった。秀吉は、自分らの主客が、燭や褥からも離れて、冷たい素畳の上に勝手に坐ってまだ席にも着かずにいるのも忘れて、
「これ。何をしおるか」
と、傍観をとがめ――
「屠蘇、馳走。なぜ早うせぬ」
と、頤を振った。
小姓どもは笑った。――笑いつつ畏まって答えた。
「疾くに、お席もお膳部も、あれに設えてござります」
秀吉も苦笑し、振向いたが、席は主座下座に隔てて置かれてあった。