후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 180,256자 · 361화면
なぜなら、自分は自分ひとりで、この木賃に泊っているつもりでいたが、自分の出這入りや行動には、絶えず、蜂須賀党の仲間の眼が、どこかで見張っているからだった。
その見張にもまた、見張が付いているのだ。つまり鎖の一環のように、単独に脱けることは許されない仕組にできていることを、近頃、彼も知ったのである。
「いよいよ、やるのかな?」
かねて、彦十から聞いてはいたが、いざとなると、日吉は、気持が暗くなった。
気が小さいのか、兇悪な乱波となって民衆を惑わし、城下を攪乱し、火の海を魔みたいになって活躍することなど――どうも出来そうもない気がする。
第一、それを聞いてから、小六への尊敬を失ってしまったし、斎藤道三に利益する気にもなれないし、なおのこと、稲葉山城の義龍にも味方する情熱など少しもない。
もし、味方すれば、城下の民に味方したい。どこに同情をもつかといえば、やはりそんな場合には、真っ先に戦禍をうける、町人百姓、わけても、子のある母親へ、彼は痛切に、同情をもつ!
「なんの、まだ開けてもみないうちに、取越苦労をしておった。……とにかく、読んでみてからだが」
針イいらんか――京針イ――といつもの声で流しながら、日吉はわざと、屋敷町の人目のない横丁へ曲って行った。