후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 180,256자 · 361화면
十兵衛はまた、そうも考えて、相手の無教養らしい野性をも、かえって、愍れに思った。
しかしまた、得てこういう、無知であどけない顔をした男が、いったん策士に利用されて、騒擾の火でも放けると、野に出た野獣のような兇暴に変るものである。
わざわざ、問注所へ突き出すほどの者でもないし、斬り捨てるには愍れ過ぎる。――といって、このまま、放つのもどうかと思う。
「…………」
黙って、日吉の挙動を、細かな眼で見ている間、十兵衛はそんな観察をしたり、処理に迷っていたらしかったが、やがて、
「又市、又市」
と、以前の若党を呼んで、
「奥に弥平治どのは、お在でられるかな」
「いらっしゃると思いますが」
「恐れ入るが、ちょっとお顔を拝借したいと申して来い」
「畏りました」
又市は、駈けて行った。
程なく、その弥平治は又市を伴って、大股に奥から歩いて来た。
十兵衛よりは、もっと若い青年だった。十九か、二十歳ほどであろう。この大きな屋敷の主人、明智光安入道の嫡子で、弥平治光春とよばれていた。
十兵衛とは従兄弟仲である。
十兵衛も、姓は同じ明智で、名のりは、光秀といった。叔父光安のやしきに寄食して、ひたすら学問に没頭していた。