후리가나로 읽는 일본 고전
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しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
林 芙美子의 新版 放浪記(しんぱん ほうろうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 247,330자 · 497화면
酉年はどうもわしはすかん。」
私は男と初めて東京へ行った一年あまりの生活の事を思い出した。
晩春五月のことだった。散歩に行った雑司ヶ谷の墓地で、何度も何度もお腹をぶっつけては泣いた私の姿を思い出すなり。梨のつぶてのように、私一人を東京においてけぼりにすると、いいかげんな音信しかよこさない男だった。あんなひとの子供を産んじゃア困ると思った私は、何もかもが旅空でおそろしくなって、私は走って行っては墓石に腹をドシンドシンぶっつけていたのだ。男の手紙には、アメリカから帰って来た姉さん夫婦がとてもガンコに反対するのだと云っている。家を出てでも私と一緒になると云っておいて、卒業あと一年間の大学生活を私と一緒にあの雑司ヶ谷でおくったひとだのに、卒業すると自分一人でかえって行ってしまった。あんなに固く信じあっていたのに、お養父さんもお母さんも忘れてこんなに働いていたのに、私は浅い若い恋の日なんて、うたかたの泡よりはかないものだと思った。
「二三日したら、わしも商売に行くけん、お前も一度行って会うて見るとええ。」
そろばんを入れていたお養父さんはこう言ってくれたりした。