일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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にちにちへいあん

日日平安

山本 周五郎

山本 周五郎의 日日平安(にちにちへいあん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 28,297자 · 56화면

아오조라 문고

十

光明寺へ討手を出したために、黒藤邸の人数がごく少なかったのと、その少ない人数が火事を消すのに夢中で、井坂らの侵入に気づかなかったのとで、勝敗は瞬時に決定したようなものであった。

火事は部屋二つと屋根の一部を焼いただけで消された。三老職は一室に監禁し、陸田精兵衛は土蔵の中から救い出された。光明寺へいった討手に対しては武者押(演習)という触出しで、鉄炮組、槍組、徒士組の人数をすぐに差向け、かれら三十余騎の引返して来るところを、石鉢山の切通しで捕えた。この指揮には寺田兄弟と島口存平、守島仲太らの四人が当った。

この「武者押」の手配も菅田平野の建策であったが、彼の仕事はそれで完了したといってもよかった。十郎太が彼を陸田老にひきあわせたとき、彼は謙遜で品位のある態度を示した。

「いや私の力ではございません」と菅田平野は云った、「井坂さんたち御一同の団結した力と、幸運に恵まれたおかげです、私の策戦など取るに足らぬものでございます」

それから彼は、泥まみれの燧袋を、十郎太に返した。十郎太は不審そうに、それを指で摘んで受取った。

「拝借した燧袋です」と菅田平野は云った、「――よごしたままで失礼ですが、勘弁して下さい」