후리가나로 읽는 일본 고전
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しゃにちざくら
日本の名随筆17 春
河井 寛次郎
河井 寛次郎의 日本の名随筆17 春(しゃにちざくら)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,051자 · 9화면
この話では呼び戻そうとした対手は、旅僧であるように思われるが、実は見失いそうな人間を自分自身の中から呼び返えそうとする人の必死な思い――そういうものにこの雪は降ったのかもわからない。それにしてもこのお媼さんは蜆を売りに来て雪を買わされたのではないだろうかと、子供達はいつまでも気にかかった。
そこには又後年近江聖人と言われた少年、中江藤樹が修業にやられていた、伊予の国大洲の町から、母の病気を気付かって遙々故郷近江の国、大溝に辿りつくなり、上にも上げられずに、庭先から追い帰された話があった。雪の日に凍えながら元来た道を引き返して行ったこの少年に、子供達は痛い処を突かれてやり切れなくなった。非情と思われる程な当時の武家の世風であった厳しい躾の中に、ひた隠しに隠されていた母の情愛などは、子供達に解ろう筈がなく、身も心も凍え切った、この少年は無事平穏に炬燵にあたっていた子供達を、いきなり雪の中におっぽり出してしまった。この少年も亦お媼さんとつながって、一人になってしまったのはどうした事であったろう。
其頃の子供達の家の床の間には、よく粗末な墨絵の幅がかかっていた。