후리가나로 읽는 일본 고전
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にほんのもうてん
日本の盲点
坂口 安吾의 日本の盲点(にほんのもうてん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 1,446자 · 3화면
彼はまた狼のずるさ――犬で言えば利巧さと言うべきだろうが――を具えてもいる。
あるコリーは、昼は完全に忠実な牧羊犬の役を果し、夜になると家をぬけだしてよその牧場の羊を殺す快楽に耽っていたという。昼は忠実そのものの牧羊犬であるし、往復に河の中を一マイルも歩いて足跡を消してくるので、この犬がジキルとハイドの二重生活を行っていることは長い間わからなかった。
ついに彼の主人がそれに気がついたとき、彼は許しを乞うように床上にはい、主人の足をなめににじり寄ったと思うと、とつぜんノドをめがけてとびかかった。
コリーを飼っている者にはこの挙動は思い当るはずである。すべてが思い当るはずだ。もっとも、狼や羊のいない家庭で飼われているコリーが実際にハイドとなる機会は少いけれども、シートンのいう二重人格の片鱗は常に目にするところで、それを見逃していた私の観察眼がどうかしていたのだ。犬は主人に忠実なものと日本の伝説的な考え方に目がだまされていたのであろう。日本にはそういう甘い盲点が多いようだ。