후리가나로 읽는 일본 고전
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にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
山本 周五郎의 日本婦道記(にほんふどうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,409자 · 23화면
それだけではなかった、氾濫した水はなかなかひかず、城のまわりはいちめん泥海となったので、包囲軍は三町も五町も陣を後退させる始末となったのである。――あれをみろ、めずらしい戦があるものだ。と城兵たちは盾を叩き手をうって笑い囃した。――よせてはおのれを水攻めにしているぞ。――おまけに矢だまがいやじゃというてだんだん陣をさげてゆくわ。――あれでも関白の軍勢だ、たわけたざまをよく見てやれ。思うままに罵りたてる声がよせての兵たちにもよく聞えた。しかし見わたすかぎりの泥海を越えて攻めよせる法はなかった、たとえその法があったとしても、城兵のたたかいぶりを骨身にしみるほど味わったよせてには、おそらく突撃するだけの戦気はなかったに違いない。
こうして日が経っていった、糧食の尽きるのを待っても附近の民たちはぜんぶが城とつながりをもっているので、石田軍の眼をぬけてはいくらでも城中へ食糧がはこびこまれる。水攻めの堤を築きたてたときにも、人足に傭われた民たちは貰う賃銭をすぐ必要な物資に替えて城へ持ってゆくし、隙をみつけるとよせての陣へ火をかけたり、夜中とつぜん宿所へ斬りこんだりした。