일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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にほんふどうき

日本婦道記

山本 周五郎

山本 周五郎의 日本婦道記(にほんふどうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,409자 · 23화면

아오조라 문고

靱負之助はさがっていった。

真名女はひとりになった、両手を膝に置いたままじっと眼をつむった。自分の心がどのような状態にあるか、まずそれをみきわめる必要がある。もしや動顛していはしまいか、平常から覚悟はきめていたと信ずる、その覚悟にゆるぎはないかどうか、じっと息をつめ、縫物の針のあとを数えるような冷やかな丹念さでおのれの心のありどころを追求した。……たしかに、心は動揺していた、つねにはあれほどはっきり自分を支えていた心の中心が、いまはぐらぐらとゆるぎだし、なんにでもよい、力かぎり縋りついてゆけるものを求めて足ずりをしているようだった。

――そうだ、この弱いうろたえた気持はたしかに自分のなかにある、これをごまかしてはいけない、自分はまずよくよくこの惑い乱れた心をつきとめるのだ。われとわがからだの腑分をするように、真名女は自分の臆した心をどこまでも追いつめていった。

豊臣秀吉が関白太政大臣の権勢と威力をもって、北条氏討伐のいくさをおこしたのは、そのまえの年(天正十七年)十月のことであった。天下の諸雄はほとんどその旗下にはせ参じ、明けて今年の三月には小田原城をまったく包囲してしまい、さらに石田三成、大谷吉継、長束正家らをして上野、武蔵、下総の諸国にある北条氏の属城を攻めおとすべく軍を進めさせた。