후리가나로 읽는 일본 고전
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にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
山本 周五郎의 日本婦道記(にほんふどうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,091자 · 30화면
すでに六十を過ぎたらしく、鶴のようにという譬えの相わしい痩躯で盲いた双眼を蔽い隠すように雪白の厚い眉毛が垂れ、それがぜんたいの風貌にきわだった品格を与えていた。どういう身の上でいかなる仔細があったものだろう、惣兵衛のほかに家人はなにもしらなかった。検校はあしかけ四年あまりも滞在し、そのあいだお石に琴を教えた。それも初めは気のりのしないようすだったが、やがてこれはと思ったらしい、だんだん熱心になってゆき、教え方も厳しく、時にはずいぶんはげしい叱り声を聞くこともあった。平之丞には琴など興味もないので、また稽古をしているなと聞きすごすだけだったが、いつだったか父と検校との三人で食事をとったとき、検校がしきりにお石の素質を褒めるのでおどろいた、
「音楽をまなんで音を聞きわけることはやさしいが、音の前、音の後にあるものをつかむことはなかなかむつかしいのです、お石どのはすらすらとそれをつかみなさる、お石どのの弾く一音一音の前と後につながる韻の味はかくべつなもので、よほど恵まれた素質と申上げてよろしいでしょう」
「ではその道で身を立てることもできましょうか」
父がそう訊いた。