후리가나로 읽는 일본 고전
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きゅうしゅじん
旧主人・芽生
島崎 藤村
島崎 藤村의 旧主人・芽生(きゅうしゅじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 149,813자 · 302화면
初めて先生が小諸へ移って来た時は、その太い格子の嵌った窓と重い扉のある城門の楼上が先生の仮の住居であったという話をして聞かせた――丁度、先生はお伽話でもして聞かせるように。
坂道を上ると、大手の跡へ出る。士族地の方へ行く細い流がその辺の町の間を流れて来ている。二人は広岡理学士の噂などをしながら歩いた。
先生は思いやるように、
「広岡さんも今、上田で数学の塾を開いてますが、余程の逆境でしょう……まあ、私共も先生に同情して、いくらかの時間を助けに来て頂くことにしたんです……それに、君、吾々の塾も中学の設備をして、認可でも受けようというには、肩書のある人が居ないと一寸これで都合が悪いからネ」
高瀬も笑った。
細い流について行ったところに、本町の裏手に続いた一区域がある。落葉松の垣で囲われた草葺屋根の家が先生の高瀬を連れて行って見せたところだ。近くまで汁粉屋が借りていたとかで、古い穴のあいた襖、煤けた壁、汚れた障子などが眼につく。炬燵を切ったあたりは畳も焼け焦げて、紙を貼り着けてある。住み荒した跡だ。
「まあ、こんなものでしょう」
と先生は高瀬に言って、一緒に奥の方まで見て廻った。