후리가나로 읽는 일본 고전
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きゅうしゅじん
旧主人・芽生
島崎 藤村
島崎 藤村의 旧主人・芽生(きゅうしゅじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 149,813자 · 302화면
何故こんなに泣くんだろう、と家内はもう持余して了った。仕方なしに、お繁を負(おぶ)って、窓の側で起ったり坐ったりした。
四時頃に、私達五人は新宿の停車場へ着いた。例の仕事が出来上るまでは、質素にして暮さなければならないと言うので、下女も連れなかった。お房やお菊は元気で、私達に連れられて大久保の方へ歩いたが、お繁の方は酷(ひど)く旅に萎(しお)れた様子で、母の背中に頭を持たせ掛けたまま気抜けのしたような眼付をしていた。
時々家内は立止って、郊外のありさまを眺めながら、
「繁ちゃん、御覧」
と背中に居る子供に言って聞かせた。お繁は何を見ようともしなかった。
私達親子のものが移ろうとした新しい巣は、着いて見ると、漸(ようやく)く工事を終ったばかりで、まだ大工が一人二人入って、そこここを補(つくろ)っているところであった。植木屋の亭主は早速私を迎えて、沢山盆栽などの置並べてある庭の内で、思いの外壁の乾きが遅かったことなぞを言った。庭に出て水を汲んでいた娘は、家内や子供に会釈しながら、盆栽棚(だな)の間を通り過ぎた。めずらしそうに私達の様子を眺める人もあった。