후리가나로 읽는 일본 고전
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むかしのおもいで
昔の思い出
宮本 百合子
宮本 百合子의 昔の思い出(むかしのおもいで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,174자 · 5화면
玄関の横の少し薄暗い四畳半、それは一寸茶室のような感じの、畳からすぐに窓のとってあるような、陰気な部屋だった。女学校へ通う子供の時分から、いつとはなしに、私はその部屋を自分の勉強部屋と決めて独占してしまったのである。私はその部屋で、誰にも邪魔されないで、自分の好きなものを、随分沢山書いた。書いて、書いて、ただ書いただけだった。何といっても、まるっきり子供のことではあり、それらをどうしようという気持は少しもなかった。投書というようなことも嫌いで一度もしたことはなかった。
私は随分遊び好きな方だった。お友達を訪ねて行くなどということは、余りなかったけれども、決して温順なしい、陰気な子供ではなかった。したがって、じっと書斎に閉じ籠って、書いてばかりいたのだとは思えない。けれども、此の頃になって、その時分書いたものを見ると、いつの間にこんなに沢山書いたのだろうと、不思議な気がする位である。よく子供達が大ぜいで、きゃっきゃと騒いでいながら、途中にこっそり抜けだして、ちょっとの間に花の絵など描いてきて、また一緒になって遊んでいるのを見ることがある。たしか、ああいう、強いられることのない自由な感興が、子供らしいものを、絶えず書かしていたのに違いないと思う。