일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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はる

春

岡本 かの子

岡本 かの子의 春(はる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,864자 · 48화면

아오조라 문고

京子は不眠症にかかり十日も夜昼眠れない。すると、あとは嗜眠症患者のように眠り続ける。京子は昨夜あたりから、またそうなりかかって居る。眠くて眠くて堪らないのだ。

――ハンケチ。

京子は子供が木登りする時のような手つきで、延び上って加奈子の耳へ片手で垣を作り、あたりを憚ってハンケチをねだった。眠ってよだれを出すのは京子の癖だ。

加奈子は片手で袂のハンケチを出しながら、京子が成るだけ陰惨な周囲を見ないように、また自分の胸へ京子の顔を押しつけようとした。

――患者さん御気分でもお悪いのですか。

若い親切らしい看護婦が加奈子の傍に佇って居て訊いた。

――いいえ、眠いんですの。今朝早く起したものですから。

看護婦は、加奈子が自分よりも背の高い京子を持てあまして居るのを見兼ねて、

――では寝台ですこしお休せ致しましょう。御診察の番は少しあと廻しにして。

――有難う、でも私斯んなにしてること馴れてますの。

――けど、患者さん転寝してお風邪でも召すといけませんから。

――ねむい、寝台へ寝る。

京子は決定的に看護婦の親切にはまってしまった。

寝台のある部屋――加奈子はこの病院へ来て、初めてここで新しいものを見た。