후리가나로 읽는 일본 고전
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はるいくたび
春いくたび
山本 周五郎
山本 周五郎의 春いくたび(はるいくたび)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 70,094자 · 142화면
「人間なんてまったくどう転ぶか知れたものじゃあねえ、噂に聞くと初めて訪ねていって松林さんから十両借りたそうだが、もうそうなっちゃあ人間もおしめえだ」
以前惚れこんでいただけに、佐兵衛の失望は大きかった。――するとある日、ようやく朝の掃除がすむかすまぬという時分、兵馬が相変らず二階のひと間で、ぐいぐい朝酒を呷っているところへ、
「先生大変だ、片付けたり片付けたり」
とお天気安が駆上ってきた。
「てめえの大変も黴が生えてる、また詰らねえ下手物の鍔でもみつけたのだろう」
お天気安は火消の三下奴に似合わず、古道具屋から安物の鍔を買って集めるという妙な道楽をもっていた。
「そんなこっちゃねえ、緑町からお嬢さんが訪ねておいでなすったんで、いま頭がおつれ申すから先へいって、片付けておけと」
「ええ、汚ねえ手で徳利へさわるな!」
兵馬は安吉の手を払って、
「朝酒五合は兵馬様のお勤めだ、将軍家が御成りでも片付けるこたあねえ、いやなら会わねえからとそういいねえ」
「いけないよ先生、おまえさんはそれだから」
「いいえ、どうぞそのまま」
そう声をかけながら小浪が入ってきた。
――お天気安は横っ跳びに出ていく。