일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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きそおんたけのりょうめん

木曽御嶽の両面

吉江 喬松

吉江 喬松의 木曽御嶽の両面(きそおんたけのりょうめん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,819자 · 32화면

아오조라 문고

八月の初旬、信濃の高原は雲の変幻の最も烈しい時である。桔梗が原を囲む山々の影も時あって暗く、時あって明るく、その緑の色も次第に黒みを帯びて来た。入日の雲が真紅に紫にあるいは黄色に燃えて燦爛の美を尽すのも今だ。この原の奇観の一つに算えられている大旋風の起るのもこの頃である。

曇り日の空に雲は重く、見渡すかぎり緑の色は常よりも濃く、風はやや湿っているが路草に置く露が重いので、まず降る恐れはなかろう。塩尻の停車場から原の南隅の一角を掠めて木曾路へ這入って行こうとするのである。道は旧中仙道の大路で極めて平坦である。左手には山が迫り、山の麓には小村が点在している。右手は遠く松林、草原が断続して、天気の好い日ならばその果てに松本の市街が小さく見え、安曇野を隔てて遠く、有明山、屏風岳、槍ヶ岳、常念ヶ岳、蝶ヶ岳、鍋冠山などが攅簇して、山の深さの幾許あるか知れない様を見せているのだが、これらの山影も今日は半ば以上雲に包まれて見えない。ただ空の一角、私たちの行く手に当って青空が僅に微めいているだけである。

この頃の中仙道の路上は到る処白衣の道者の鈴声を聞かない事はない。