후리가나로 읽는 일본 고전
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まつかぜのもん
松風の門
山本 周五郎
山本 周五郎의 松風の門(まつかぜのもん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,862자 · 26화면
五
中心はやはり河内村の安藤弥次右衛門で、近郷十五カ村六百人あまりの人たちが党を組み、鷹ノ巣山に籠って蓆旗をあげ、竹槍、山刀、猟銃などを手に、今にも城下へ攻寄せる気勢を示した。……城中の意見は二つに別れた。国許の者は強硬で、兵を出して揉潰してしまえと主張した。然し宗利はじめ江戸から来た人々は幕府の監察を慮って、あくまで穏便な方法を固守しようとした。こうして両者が互いに意見をたたかわしていたとき、鷹ノ巣山では騒動を一挙に転換するような事件が起ったのである。
五
是より少しまえ、池藤の屋敷では外出から帰った八郎兵衛が昼中だというのに珍しく酒を命じ、夫婦だけで居間に相対して坐った。うめは二十三歳で、体つきの小柄な、腫れぼったいような眼蓋と、唇の色の鮮かな、どこかまだ生娘のような初々しさの残っている面ざしをしていた。
「おまえも飲め」盃の酒をひと口啜ると、八郎兵衛はそう云って妻に盃を与えた、うめは覚悟の決っている眼で良人を見上げながら、それを受けた。「いま舅どのを訪ねてまいった」うめの父八十島治右衛門は郡奉行で、今度の検地の支配役を勤めていた、うめは良人がなにを云おうとするのか、その一言でも分ったようすであった。