후리가나로 읽는 일본 고전
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あんないにんふうけい
案内人風景
黒部 溯郎
黒部 溯郎의 案内人風景(あんないにんふうけい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,905자 · 8화면
誰でも上高地を訪ねた人が、もし機会があったなら、彼を訪ねて炉辺に榾火を焚きながらこの物語を聞いて御覧なさい。相応しい山物語りにホロリとする所があるだろう。その時、半身を雪に圧されて救助隊の来るまでの一昼夜を動かれぬままに観念してすごした苦しさを思い出しながら、沁々と語る。喜作はかすかに、ウーンとっただけだった。私は数年前の冬、高瀬の奥で喜作が猿の皮を無雑作に頸に巻き付けた姿で、獲物の羚羊の皮の枠張に余念なかった姿を想出して、その最後の「ウーン」といったという断末魔に猿を連想する猟師たちは決して「猿」と呼ばず「猿公」と呼ぶ迷信があるからかも知れない。
福松の姉は、黒部の平の弥曾太郎の女房だ。頼もしかった弟の死を、どんなに諦めようとしても諦らめられぬと愚痴る。劍の小屋の源次郎が当時の話をしてくれる。
その骨肉や、先輩たちの、「山師は山で果てる」言葉通りの死を痛みつつも、やはり山から離れられない所に山人の宿命がある訳だ。
私はここに、登山案内史的な記述をしようとするのではないが、近来の素晴らしい登山の発達というよりも、登山熱が、如何に彼らの姿を変えたかと考える時に、いささか懐古的な気持にならざるを得ない。