일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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つちのなかからのはなし

桜の森の満開の下

坂口 安吾

坂口 安吾의 桜の森の満開の下(つちのなかからのはなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 76,558자 · 153화면

아오조라 문고

女帝は急速に女になった。

孝謙天皇は即位の後に、皇后宮職を紫微中台と改め、その長官に大納言藤原仲麿を登用していた。仲麿はもう五十をすぎていた。右大臣豊成の弟であった。兄は温厚な長者であったが、仲麿は自身の栄達の外には義理人情を考えられない男であった。

天皇は、恋愛の様式に就て、男を選ぶ美の標準も、年齢の標準も、気質に就ての標準も、あらゆるモデルを持たなかった。魂の気品の規格は最高であったが、その肉体の思考は、肉体自体にこもる心情は、山だしの女中よりも素朴であった。

天皇はその最も側近に侍る仲麿が、最も親しい男であるというだけで、仲麿を見ると、それだけで、とろけるように愉しかった。四十に近い初恋だった。母太后の死ぬまでは、それでも自分を抑えていた。

彼女ほど独創的な美を見出した人はなかったであろう。彼女には仲麿の全てのものが可愛いかった。彼女はただ自らの好むものを好めばよい。標準もなくモデルもなかった。ただ仲麿に見出した全てのものが、可愛くて、いとしくて、仕方がなかっただけだった。

天皇は仲麿を見るたびに笑ましくなるので、改名して、恵美押勝と名のらせた。