후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
つちのなかからのはなし
桜の森の満開の下
坂口 安吾의 桜の森の満開の下(つちのなかからのはなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 76,558자 · 153화면
聖旨ならば、と云って、もとより諸臣はこれに反対を説えることはできなかった。
*
左大臣は橘諸兄、右大臣は藤原豊成であった。豊成は押勝の兄だった。
聖武上皇が死床に臥しているとき、諸兄が酔ってふともらしたという言葉尻をとらえて、佐味宮守という者が密告して、左大臣は然々の無礼な言があったから謀反の異心があるかも知れぬ、と上申した。上皇は事の次第を糾問しようとしたが、太后が口をそえて、あの実直な諸兄にそのようなことがあり得る筈はありませぬ、と諫めたので、上皇も追求しなかった。
けれども諸兄は押勝の野心と企みを怖れた。
彼が信任を得ているのは上皇と太后であり、その亡きあとは、押勝の企みが万能でありうることを見抜いていた。彼は争いを好まなかった。彼は三千代の長子であり、光明太后の異父兄であり、その柄になく左大臣になったけれども、家族政府の実直な番頭という心あたたかな責務以上に、政治に対する抱負もなく、又、特別の才腕もなかった。人と争い、押しのけてまで、地位に執着しなければならないような、かたくなな思いは微塵もなかった。彼はあっさり辞任した。みれんなく都の風をすて、山吹の咲く井出の里に閑居して、そして、翌年、永眠した。