후리가나로 읽는 일본 고전
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つちのなかからのはなし
桜の森の満開の下
坂口 安吾의 桜の森の満開の下(つちのなかからのはなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 76,558자 · 153화면
信長が天下統一らしき形態をととのえ得たころから諸侯の気持はだいたい権謀術数の荒ッポイ生活に疲れて、秩序にしばられ君臣の分をハッキリさせて偉くもならぬ代りに落ぶれも殺されもしない方がいいと思うようになってきた。秀吉の朝鮮征伐に至って諸侯の戦争を厭う気持はもうハッキリした。そこでそれまでは松永弾正だの明智光秀のような生き方がまだ通用していたのだが、その頃からはこういう陰謀政治家やクーデタ派は一向に尊重せられない気風となり、諸侯は別に相談したわけでもなく家康を副将軍と祭り上げ、それにつづく人物は前田利家だときまってしまった。これが三十年前、信長青年頃の世相であったら家康だの利家が人物などと言われる筈はない。黒田如水とか島左近などというのがむしろ人物と言われたであろう。
家康の出処進退というものは戦国時代には異例であった。彼は信長と同盟二十年間、ついぞ同盟を破らなかった。同盟を破らないのは当り前じゃないか、と今日は誰しも思うであろうが、当時は凡そ同盟をまもるということが行われておらぬので、利害得失のために同盟を破るのが普通であり、損を承知で同盟をまもり義をまもるなどとは愚かであり、笑うべきことであり、決して美談だとは考えられておらなかった。