후리가나로 읽는 일본 고전
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さくらじま
桜島・日の果て・幻化
梅崎 春生
梅崎 春生의 桜島・日の果て・幻化(さくらじま)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 169,810자 · 345화면
米軍は文字通り枯葉を捲く勢でマニラに迫った。アパリ上陸の公算は既に此の頃から薄れ始めていたのである。持久戦を予想するとしても、アパリ地区は旅団全部を養うに足りない。アパリに孤立することは餓死を意味した。五月末旅団はついにアパリを見捨てた。カガヤン渓谷を南下して苦難に満ちた行軍を続け、北の入口からサンホセ盆地に入ろうとした時、リンガエン上陸の米軍の一支隊は疾風のような早さでカガヤン渓谷を逆に北上、旅団の最後尾に猛烈な砲撃を加えて来たのである。
宇治の属する大隊は旅団の先達として、その前日すでに盆地に入っていた。最後尾の大隊が砲撃を受けたと言う報告が来た時、宇治はほとんど信ずることが出来なかった。北上する米軍を食い止める為に二箇大隊の将兵が急行し、カガヤン渓谷上流のオリオン峠に陣を張っている筈であった。北入口で米軍の砲撃を受けたということは、オリオン峠の二箇大隊が全滅したということに外ならない。宇治たちにも予想出来ない情況であったが、旅団後尾の将兵にとっても此の砲撃は全然予測の外であった。米軍の砲撃は極めて正確であった。情報の不備から、敵砲兵陣地の位置すら判らなかった。