후리가나로 읽는 일본 고전
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 148,519자 · 296화면
幕府は人数だけの扶持米を支給しあとはぜんぶ伊達家の負担だった。それで、全藩士に加役金が課されたが、難工事のために、人夫の賃銀をつぎつぎに増さなければならなかったし、すでに三回も堤が崩れたりして、工費の予算はもうぎりぎりになっていた。
そこへまた、五十間余も堤が崩れたのである。案内してまわる普請奉行、茂庭周防はじめ、後藤孫兵衛、真山刑部、そして目付役の里見十左衛門や北見彦右衛門など、誰一人ものを云う者がなかったし、六人の評定役も嘆息するばかりであった。
検分のあと、吉祥寺橋の小屋場で、一刻ほど話しあった。――会談が終って、出ようとしたとき、小屋の表で、真山刑部と里見十左衛門とが、人夫頭と見える男たち五人と、こわだかに云い諍っていた。
甲斐が立停ったのを見て、里見十左衛門がよって来た。
「人足どもが賃増しを求めて来たのです」と十左が云った、「寒さに向かうし、水にはいる仕事で、現在の賃銀では人夫に出る者がない、一日金一分にしてくれ、などと無法なことを云うのです」
「四日で小判一枚か」と甲斐が云った、「辛いところだが、結局は出さなければならぬだろう」
「一日一分ですか」