일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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もみノきはのこった

樅ノ木は残った

山本 周五郎

山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 148,519자 · 296화면

아오조라 문고

殿を誤らせた奸物。それだけの理由で、いちどの審問もなく、ふいに襲うて刺殺するという法はない。しかし会議の席で一ノ関さまはこう発言された。

――金兵衛らはよくやった。

それで重臣の人々は黙した。

――金兵衛らはよくやった。

一ノ関さまのその一と言に、誰も異議をさしはさむ人がなかった。坂本ら四人は討たれ損、刺客どもの責任は不問。そして宿老の一人は云った。

――詮索すればなにが出てくるかわからないし、こんな事で悶着を起こすときではない。

この点に重要な問題がある。自分がいま一例として挙げたこの件にこそ、一門宿老の複雑な関係と、それが深い禍根をなしていること、また、ひいては綱宗さま逼塞という大事にも及んでいることの、もっとも端的なあらわれがあると思う。

甲斐がそこまで書いたとき、次の間でひくい咳ばらいをし、申上げますという声が聞えた。

甲斐は「うん」といった。

襖をあけたのは、家扶の堀内惣左衛門であった。甲斐は筆をとめて振返った。

「湯島がみえました」と惣左衛門が云った。甲斐は黙って惣左衛門の顔を見た。惣左衛門は云った。

「おくみどのでございます」

「いまなん刻だ」