후리가나로 읽는 일본 고전
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 148,519자 · 296화면
それらの条件は、かれらが不当に手にいれたものである。奸知と策略とで、他の多くの人間から掠め取ったにすぎない。それらの身分や富や権力は、六郎兵衛のものであったかもしれないし、少なくとも他の多くの者の所有だった筈だ。
そのことが、絶えず六郎兵衛を、敵意と憎悪に、駆りたてるのであった。
「もっと額を高くあげろ」と六郎兵衛は云った、「この世はなにもかも闘いだ、相手をたたきふせるか自分がたたきふせられるか、どちらか一つだ、自分を信じ、自分を強くしろ、世評などに惑わされて人を信ずるのは、それだけですでに敗北者だ、しっかりしろ」
「それでは」と新八は不安そうに云った、「原田さんは、信頼できない人なのですか」
「それは事実をたしかめたうえのことだ、事実をたしかめるまでは、なに者も信頼することはできない」と六郎兵衛は云った。
「ではやはり」と新八は六郎兵衛を見た、「やはり畑姉弟を救い出すんですか」
「ぜひともだ」
「いつですか」
「それはおれがきめる」と六郎兵衛は云った。
おみやが出て来て「支度ができた」と云った。髪化粧を直し、着替えをし、包みを持っていた。六郎兵衛は顔をしかめて、妹の姿をためすように眺めた。