후리가나로 읽는 일본 고전
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 148,519자 · 296화면
と云ったからである。
綱宗は逼塞、跡目もまだきまらず、六十万石がどうなるかわからない。いまは全藩が一心同体となって、あらゆることを堪忍し、謹慎これつとめて幕命を待つときである。金兵衛らの行為は、藩家のおためをおもう「斬奸」であって、いささかの私心もないし、これを詳しく糾明すれば、どこまで累が及ぶかもわからない。ここは金兵衛らの忠志を認めることで打切り、紛争のひろがらぬようにすべきである。そういう意味のことを力説した。
つまり暗殺事件は不問に付そうというのである。
藩家興廃のせとぎわであった。世継の件について、誰を推すかということが全藩の懸案になっているところだし、それが決定したにしても、幕府がどう出るかわからない。現在もっとも大切なのは「諸事穏便」ということであった。重臣たちは、兵部宗勝に同調した。
――なにごとも堪忍しよう、家中ぜんたいで謹慎の実を証明しよう。
そういう黙契が交わされたようであった。
したがって、評定役の会議も、それに準ずるかと思われた。仮にも異議をさしはさむ者があろうとは考えられなかったのであるが、その第一日で、新任の遠山勘解由が、まったく予想もしないことを云いだした。