후리가나로 읽는 일본 고전
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はるはばしゃにのって
機械・春は馬車に乗って
横光 利一
横光 利一의 機械・春は馬車に乗って(はるはばしゃにのって)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 77,492자 · 156화면
「旅のお疲(つかれ)のところを、お伺いいたします御無礼をお赦(ゆる)し下さい」
と、この紳士は、少し飜訳(ほんやく)口調の嫌(きら)いあるとはいえ、先ずそんなに間違いのない日本語で梶に詫(わ)びてから、ヨハンというハンガリヤ名の名刺を出した。
「私はこのホテルのものではございません、日本語の勉強のため通訳といたしまして、あなたさま御滞在中の御便宜をお取りはからいいたす考えのものであります。何卒(なにとぞ)、御用お命じ下さいますなら、私ども幸いと存じるものでございます。当ホテルを本日訪問いたしますれば、あなたさまの御来訪を教えられましたにつきまして、出張いたしました。お宜(よろ)しければ、本日の午後五時半に再びここへまかり出ますから、それまで御用意下さいますなら、私の光栄でございます」
紳士は手紙の文句を読むような調子ですらすらと述べ終ってから、暫く直立不動の姿勢で彼を見ていた。敬語の使用が少し怪しく響き、舌の廻りかねたふしぶしもあったが、久しぶりに聞く日本語のこととて梶も異様な興味をもって、すぐヨハンの案内をこちらからも申し込んだ。ヨハンは梶の疲れを察したものか、また這入って来たときのような敬礼の仕方で、廻れ右をすると、そのまますぐ外へ出ていった。