일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

れもん

檸檬・ある心の風景 他二十編

梶井 基次郎

梶井 基次郎의 檸檬・ある心の風景 他二十編(れもん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 127,934자 · 263화면

아오조라 문고

闇の書

一

私は村の街道を若い母と歩いていた。この弟達の母は紫色の衣服を着ているので私には種々のちがった女性に見えるのだった。第一に彼女は私の娘であるような気を起こさせた。それは昔彼女の父が不幸のなかでどんなに酷く彼女を窘めたか、母はよくその話をするのであるが、すると私は穉い母の姿を空想しながら涙を流し、しまいには私がその昔の彼女の父であったかのような幻覚に陥ってしまうのが常だったから。母はまた私に兄のような、ときには弟のような気を起こさせることがあった。そして私は母が姉であり得るような空間や妹であり得るような時間を、空を見るときや海を見るときにいつも想い描くのだった。

燕のいなくなった街道の家の軒には藁で編んだ唐がらしが下っていた。貼りかえられた白い障子に照っている日の弱さはもう冬だった。家並をはずれたところで私達はとまった。散歩する者の本能である眺望がそこに打ち展けていたのである。

遠い山々からわけ出て来た二つの溪が私達の眼の下で落ち合っていた。溪にせまっている山々はもう傾いた陽の下で深い陰と日表にわかたれてしまっていた。日表にことさら明るんで見えるのは季節を染め出した雑木山枯茅山であった。