일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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れもん

檸檬・ある心の風景 他二十編

梶井 基次郎

梶井 基次郎의 檸檬・ある心の風景 他二十編(れもん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 127,934자 · 263화면

아오조라 문고

左は溪の崖。右は山の崖。行手に白い電燈がついている。それはある旅館の裏門で、それまでのまっすぐな道である。この闇のなかでは何も考えない。それは行手の白い電燈と道のほんのわずかの勾配のためである。これは肉体に課せられた仕事を意味している。目ざす白い電燈のところまでゆきつくと、いつも私は息切れがして往来の上で立ち留った。呼吸困難。これはじっとしていなければいけないのである。用事もないのに夜更けの道に立ってぼんやり畑を眺めているようなふうをしている。しばらくするとまた歩き出す。

街道はそこから右へ曲がっている。溪沿いに大きな椎の木がある。その木の闇はいたって巨大だ。その下に立って見上げると、深い大きな洞窟のように見える。梟の声がその奥にしていることがある。道の傍らには小さな字があって、そこから射して来る光が、道の上に押し被さった竹藪を白く光らせている。竹というものは樹木のなかで最も光に感じやすい。山のなかの所どころに簇れ立っている竹藪。彼らは闇のなかでもそのありかをほの白く光らせる。

そこを過ぎると道は切り立った崖を曲がって、突如ひろびろとした展望のなかへ出る。