일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 178,724자 · 355화면

아오조라 문고

それが良心をねむらす麻酔薬の一滴であっても、それにはなかなか気がつかない。今の時代がじりじりと悪くなって行くのは、実にそうした煽動家のどなり声に原因がある場合が非常に多いのだが、却ってそれを憂国の叫びだと思いこんでしまう。また、大きな下り坂にも時にはちょっとした上り坂があるように、苦しい時代にも、時には有望らしく見える事件が起きる。すると、それでもう時代は上り坂になり、その事件が日本の無限の発展を約束してでもいるかのような錯覚に陥ってしまう。例えば、――」

と、先生はちょっと口籠って考えた。が、まもなく思いきったように、

「たとえば、ついこないだの満州建国だ。あれはなるほど、一応は日本の大発展を約束しているかのように見える。五族協和とか王道楽土とかいう言葉も、非常に美しい。それだけを切りはなしてみると、これほど道義的で華やかに見えることはない。そこでその華やかさに酔ってしまって、あとさきを考えてみる良心的な努力がお留守になる。建国のために置かれた礎石は果してゆるぎのない道義的なものであったか、どうか。それは汚れた手で置かれたものではなかったか。もしそうだとすれば、それはずるずると血の泥沼にすべりこみ、結局は日本までをその泥沼の中に引きずりこむのではないか。