후리가나로 읽는 일본 고전
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 178,724자 · 355화면
恭一と道江とが同時に叫んだ。次郎には、しかし、二人のおどろきが、なぜかうつろなものにきこえた。彼は、なぜということもなく、俊三の方に視線を転じたが、俊三は、むしろ好奇的な眼をして彼のつぎの言葉を待っているかのようだった。
「配属将校を相手にけんかなんかしたんじゃ、いよいようるさいね。」
恭一が言うと、道江がすぐそのあとから、泣くような声で、
「次郎さん、だめね。あたし、きょう、朝倉先生がおたちになったってききましたから、次郎さんはどうしていらっしゃるのかと思って、おたずねしてみたのよ。すると恭一さんから、さっきの大沢さんのお話のようなことをきかしていただいたんでしょう。あたし、それだけでも、もう心配で心配でたまらなかったんですのに。……配属将校って、普通の先生よりよっぽどきびしいっていうんじゃありません?」
次郎は、道江のそんな言草に真実性がないとは思わなかった。しかし、恭一と組みになって自分に話しかけて来るような彼女の態度が、彼の気持をかきみだした。また、彼女が駅での出来事を恭一にきいたと言ったのも、変に彼の耳を刺戟した。
彼は道江の顔をちょっとのぞいたきり、すぐ恭一に向かって抗議するように言った。