일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,443자 · 398화면

아오조라 문고

また中には、「先生は要するに指導者でなくて批評家だ」などと、したり顔に言うものもあった。しかし日がたつにつれて、しだいにかれらの間に取りかわされ出したのは、「ひまなようで、いやに忙しい」とか、「しまりがないようで、変にきびしい」とか、そういったちぐはぐな気持ちをあらわす言葉だった。

かれらの大多数は、まだむろん、人間生活にとっての自由の価値や、そのきびしさについて、ほんとうに目を覚ましていたわけではなく、友愛塾というところは一風変わった指導をやるところだぐらいにしか考えていなかった。しかし、それにしても、そうした言葉が、しだいにかれらの間にとりかわされるようになったということは、たしかに一つの進歩であり、混乱と無秩序の中で、不十分ながらも、何か自主的創造的な活動が始まっている証拠にはちがいなかったのである。

日曜日は、特別の計画がないかぎり、朝食後から夕食前まで自由外出ということになっていた。東京見物を一つの大きな楽しみにして上京して来た塾生たちは、最初の夜の懇談会で、ほとんど議論の余地なく、満場一致でそれを決議していたのだった。

事務所にそなえつけてあった何枚かの東京地図は、すでに二三目前から各室で引っぱりだこだった。