후리가나로 읽는 일본 고전
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,443자 · 398화면
いい意味の政治性と言いますか、それが人がら全体にはっきり出ていて、無意識にものを言ったり、したりすることなんか、めったにないでしょう。」
「なるほど、そう言われると、大河という人には、政治性といったものがまるでなさそうに思えますね。」
二人は、その時めいめいに、背のひくい、肩はばの広い、頬ひげを剃ったあとの真青な、五分刈りの、そして度の強い近眼鏡をかけた丸顔の男が、のっそりと玄関にはいって来たときの光景を思いうかべていた。かれは黒の背広に黒の外套を重ねていたが、まず肩にかけていた雑嚢をはずし、それからゆっくりと外套をぬいで、ていねいに頭をさげ、次郎に向かって、いくぶんさびのある、ひくい、しかし底力のこもった声で、「千葉県の大河無門ですが」と言い、それから次郎にわたされた塾生名簿をすぐその場でひらいて、自分の名前のところを念入りに見たあと、紹介された朝倉夫人のほうにおもむろに眼を転じたのであった。
「白鳥会の仲間にも、これまでの塾生にも、あんな型の人はひとりもいなかったようですが、その点から言って、今度の塾生活には、とくべつの意味がありそうで、愉快ですね。