후리가나로 읽는 일본 고전
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 146,773자 · 294화면
一年生の時から、女に興味を持つなんて、生意気千万だ。将来の校風が思いやられる。」
次郎は、相手が真面目くさった顔をして、そんなことを言うのを聞いているうちに、妙にくすぐったい気持になって来た。同時に、彼の態度にはかなりの余裕が出来た。彼の機智が動き出すのは、いつもそんな時である。
彼はすまして言った。
「僕、女なんか見ていません。」
「馬鹿! 現に見てたじゃあないか。」
「見てたっていう証拠がありますか。」
「何! 証拠だと? ずうずうしい奴だな。証拠は俺の眼だ。」
「じゃあ、どんな女を見てたんです。」
「こいつ!」
と、三つボタンは真赤になって次郎を睨んだ。が、すぐ、どうせ相手は鼠でこちらは猫だ、というような顔をして、
「貴様はなるほど偉い。俺も一年生に詰問されたのは、はじめてだ。五年生も、こうなっては駄目だね。……まあ、しかし、折角の詰問だから、答えてやろう。俺がいいかげんな当てずっぽを言っているように思われてもつまらんからな。……貴様は、さっき、赤い日傘をさした女を眺めていたんだろうが。……どうだ、参ったか。」
次郎はかすかに笑った。しかし、それは相手に気づかれるほどではなかった。