일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しけんといきなわ

死剣と生縄

江見 水蔭

江見 水蔭의 死剣と生縄(しけんといきなわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,104자 · 31화면

아오조라 문고

江戸にも珍らしい別嬪で有った。

それが又如何したのか。垢染み過ぎた蝶散らしの染浴衣。白地の多いだけに秋も初めとは云いながら、冷や冷やと見すぼらしく。帯も細く皺だらけで、貧弱さと云ったら無いので有った。頭髪の結び方と顔の化粧振りとに対して、余りに扮装が粗末なので、全く調和が取れなかった。これでは誰の眼にも謎で有ろう。

未だ其上に可怪しいのは、此上天気に紺蛇の目の雨傘を持っていた。其癖素足に藁草履を穿いて、ピタピタと路を踏むので有った。

女化ケ原の狐が娘に化けて、たぶらかしに附いて来るのか。昼間化ける位だから、余程官禄の有る狐だろうとも、戯れに考えたい位で有った。

急げば急ぎ、休めば休んだ。まるで影のように附いて来るので有った。振向いた時にはにっこり向うから笑うのであった。竜次郎は気味を悪くも覚え出した。

「御武家様は、江戸へ入らっしゃいますのでしょう」

稲田の畦中、流れ灌頂の有る辺で、後から到頭声を掛けた。

「左様」とのみ竜次郎は答えて、後を何んとも云わなかった。

「私も江戸へ参ります」と問わず語りを娘がした。

「左様か」とやはり竜次郎は素気なく答えた。

「今夜のお泊りは布佐で御座いますか。