일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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かごつるべ

江戸情話集

岡本 綺堂

岡本 綺堂의 江戸情話集(かごつるべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,779자 · 407화면

아오조라 문고

彼は次第にその話の底の方まで引き入れられて、おのずと涙を誘い出された。

そのうちに鮓が来た。お里はすぐに燗の支度をした。自分はちっとも飲めないと言ったが、それでも無理に二、三度は猪口を受取った。林之助も飲んだ。酒の酔いが若い二人を誘って、だんだんに明るい華やかな方へ連れ出した。林之助も軽い冗談をいった。お里も袂を口に掩いながら笑った。彼女はもう酔ったといって、夢見る人のようにうっとりとしていたが、雨の音がざっとまた強くなったので、お里は縁側へ出て、まばらに閉めてあった雨戸をばたばたと閉め切ってしまった。林之助も起って手伝ってやった。

「どうも済みません」

「なあに、ここの家へお婿に来たんだから」と、林之助はお里の肩を軽くゆすって笑った。

どこかで雨漏りがするらしく、天井の裏でときどきにしずくの落ちる音がほとほとと聞えるのも寂しかった。紙のすすけた行燈の灯は陰ったようにぼんやりと暗かった。二人はしばらく黙って火鉢の前にむき合っていた。

四つ少し前に林之助は帰ったが、阿母はそれまで帰って来なかった。今夜も林之助は幾らか包んで置いて帰った。

林之助は蒲団の上で、これだけのことをそれからそれへと繰り返して考えた。