일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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かごつるべ

江戸情話集

岡本 綺堂

岡本 綺堂의 江戸情話集(かごつるべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,779자 · 407화면

아오조라 문고

「問答無益だ。源三郎、河原へ来い」

「むむ」

源三郎も負けずに睨み返した。武士と武士とが押っ取り刀で河原へゆく――それが真剣の果し合いであることは、この時代の習いで誰も知っているので、お染は顔の色を変えた。彼女は転げるように二人の侍の間へ割って入った。

「なんぼお侍衆じゃというて、些細なことから言い募って真剣の勝負とは、あまりに御短慮でござります。これ、おがみます、頼みます。どうぞもう一度分別して、仲直りをして下さりませ」

拝みまわる女を源三郎はまた蹴倒した。

「女がとめるを幸いに、言い出した勝負をやめるか。卑怯者め」

「何の……」と、半九郎は哮った。「そう言うおのれこそ逃ぐるなよ」

彼は縁先から庭へ飛び降りると、源三郎もつづいて駈け降りた。

武士と武士との果し合いを、ここらの女どもがどう取り鎮めるすべもないので、お染は息を呑み込んで二人のうしろ影を見送っているばかりであったが、どう考えても落ち着いていられないので、彼女は白い脛にからみつく長い裳を引き揚げながら、同じ庭口から二人のあとを追って行った。

小夜時雨、それはいつの間にか通り過ぎて、薄い月が夢のように鴨川の水を照らしていた。