일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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かごつるべ

江戸情話集

岡本 綺堂

岡本 綺堂의 江戸情話集(かごつるべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,779자 · 407화면

아오조라 문고

「佐野の客からこのごろ何か身請けの話でもあったかえ」

「いいえ、なんにも知りいせん」と、八橋は冷やかに答えた。

「実は旧冬二十五日の晩に、わたしのところへその相談に来たんだが……」

八橋は思いも付かないことを聞かされたように、屹と向き直った。

「佐野の客人がお前のところへ……。して、なんと言いんしたえ」

栄之丞は正直に話した。表向きに八橋を身請けするにはどうしても千両以上の金を積まなければならないが、身代をつぶして故郷を立ち退いた今の次郎左衛門にはその工面ができない。そこで自分に頼んで、親許身請けとかいう名目にして、四、五百両で埒をあけて貰いたいという相談を受けたと、何もかも詳しく話した。

八橋の顔の色は変った。

十二

八橋は栄之丞に嘘をついていたので、自分の座敷にきょう来ている客は、やはり次郎左衛門であった。彼女はいくら自分の方から親切を運んでも、それを歓んで受け入れてくれないばかりか、むしろいろいろの口実を作り設けて、なるべく自分から遠く離れようとしている栄之丞がこのごろの態度に就いて、初めは堪え切れない恨みをいだいた。

「そうした義理じゃあござんすまいに、栄之丞さんも随分不実な人でありんすね」