후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
かはくれいじょう
河伯令嬢
泉 鏡花
泉 鏡花의 河伯令嬢(かはくれいじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 33,763자 · 68화면
)と炬燵に一酌して相対した。
「――昨年、能登の外浦を、奥へ入ろうと歩行きました時、まだほんの入口ですが、羽咋郡の大笹の宿で、――可心という金沢の俳人の(能登路の記)というのを偶然読みました。
寝床の枕頭、袋戸棚にあったのです。色紙短冊などもあるからちと見るように、と宿の亭主が云ったものですから――」
小山夏吉が話したのである。
「……宿へ着いたのは、まだ日のたかい中だったのです。下座敷の十畳、次に六畳の離れづくりで、広い縁は、滑るくらい拭込んでありました。庭前には、枝ぶりのいい、大な松の樹が一本、で、ちっとも、もの欲しそうに拵えた処がありません。飛々に石を置いた向うは、四ツ目に組んだ竹垣で、垣に青薄が生添って、葉の間から蚕豆の花が客を珍らしそうに覗く。……ずッと一面の耕地水田で、その遠くにも、近くにも、取りまわした山々の末かけて、海と思うあたりまで、一ずつ蛙が鳴きますばかり、時々この二階から吹くように、峰をおろす風が、庭前の松の梢に、颯と鳴って渡るのです。
――今でも覚えていますが、日の暮にも夜分にも、ほとんど人声が聞こえません。足音一つ響かないくらい、それは静なものでした。