후리가나로 읽는 일본 고전
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ぬまのほとり
沼のほとり
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 沼のほとり(ぬまのほとり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,788자 · 16화면
梧郎の部隊は果して、まもなく他方へ出動することになりました。内地か外地かも分らず、通信は途絶えてしまいました。
やがて、東京も空襲に曝されるようになりました。戦災は次第に広い範囲に亘り、至る所に焼跡が見られました。東京に踏み留まってるだけでも、容易なことではありませんでした。
だいぶ年下で従弟に当る深見高次が、南方で戦死したとの公報も、空襲中に到着しました。
それからあの八月十五日、日本の降伏に次ぐ新回転の日が来ました。一ヶ月して梧郎は復員になり、九州から戻って来ました。
慌しい月日が過ぎて、七五三の祝い日に、今年七歳の末娘を持ってる山田清子のところへ、佐伯八重子は顔を出しました。清子は深見高次の実の姉で、深見高次の戦死のこともありますし、子供も数人あることですし、時勢をも考えまして、七歳の娘に御宮詣りはさせませんでしたが、家庭内で、ささやかな祝いを催しておりました。
その午後の一刻、佐伯八重子は、山田清子の私室で、久しぶりに二人きりで語らう隙を得ました。
室内には、さまざまなものが雑然と取り散らされていました。その中に、写真帳が数冊ありました。