후리가나로 읽는 일본 고전
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りゅうげんひご
流言蜚語
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 流言蜚語(りゅうげんひご)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 1,938자 · 4화면
八月二十四日の真夜中、当分杜絶になるという最後の連絡船に乗って本州へ渡った。
船は樺太からの引揚民で一杯であった。人々は折り重って冷い甲板上にねていた。それからそれにも増して混んでいる東北線で一昼夜揉み潰されて、やっと東京へ着いた。
東京は全く平穏であったが、帰りの汽車は復員輸送で往きよりももっとひどく混んでいた。前後二週間近くのこの苦しい旅行で得たものは、日本全国流言蜚語の洪水だという感じである。自分で直接見たもの以外は、人の噂などは全部流言と思って差支えないという確信を得ただけでも、今度の東京行は大いに有意義だったという気がした。
出発前にちょっと仕事の関係で北海道の田舎の或る村へ寄ったら、東京は大混乱だという噂が拡っていて、まるで死地へでも乗り込むように言われた。実際に行ってみると、東京は一番平静な街であった。帰りは技術院関係の友人が一緒に北海道へ来る用事があって、技術院の証明を持って上野へ切符を買いに行った。その人が駅から帰って来ての話では、青森で七千人溜っているからと言って、切符を売ってくれなかったということであった。私は往復切符をもっていたので、一人で先きに立って来てみたら、青森では一人の積み残しもなく、全部船に乗れた。