일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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はなかみろうにん

濞かみ浪人

吉川 英治

吉川 英治의 濞かみ浪人(はなかみろうにん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 19,425자 · 39화면

아오조라 문고

小山田家のお千賀どのは、この年暮の三十日に、織田家へ輿入をする。もう、結納もすみ、あの家では、初春の支度で、花嫁の準備で、友禅小布れや綿屑が、庭先に掃き出されてあるのでもそれが分る――と、云うのだった。

『そんな筈はござらぬ』

数右衛門は、肯んじない。

だが遉に、すこし不安な色も見せて、

『つい先夜も、拙者は、一閑殿を訪れて、晩くまで飲み合ったのだ。お千賀どのも、何も話は御座らなんだ』

と、云う。

『では何か。貴公は、一閑どのなり、又お千賀どのなりと、何ぞ固い約束でもなされた事があるのか』

友達が糺すと、

『うんにゃ』

と、数右衛門はかぶりを振って、そんな口約などはしてないが、自分の肚はきまっているし、お千賀どのも、自分が望めば、嫌という気づかいはないのだと、どこまでも云い張る。

『こうなると、むしろ不憫だ』

友達は、彼を前にさし置いて、露骨な顔を見あわせた。

『じゃあ、すっかり話して聞かせた方がいい。数右衛門と来ては、まるで世間も、女というものも、知らないのだから』

『云おうか……』と、友達共は、引導でも渡すように、彼を囲み直して、

『だめだよ、諦めろ』

と、宣告した。