후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
くまのでるかいこんち
熊の出る開墾地
佐左木 俊郎
佐左木 俊郎의 熊の出る開墾地(くまのでるかいこんち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,070자 · 31화면
無蓋の二輪馬車は、初老の紳士と若い女とを乗せて、高原地帯の開墾場から奥暗い原始林の中へ消えて行った。開墾地一帯の地主、狼のような痩躯の藤沢が、開墾場一番の器量よしである千代枝を伴れて、札幌の方へ帰って行くのだった。
落葉松林が尽きると、路はもはや落ち葉に埋められて地肌を見せなかった。両側には山毛欅、いたやかえで、斎樹、おおなら、大葉柏などの落葉喬木類が密生していた。馬車はぼこぼこと落ち葉の上を駛った。その上から黄色の葉が、ぱらぱらと午後の陽に輝きながら散りかかった。渋色の樹肌には真っ赤な蔦紅葉が絡んでいた。そして傾斜地を埋めた青黒い椴松林の、白骨のように雨ざらされた枯れ梢が、雑木林の黄や紅の葉間に見え隠れするのだった。
「ほいや! しっ!」
馭者が馬を追うごとに、馬車はぎしぎしと鳴り軋めきながら、落ち葉の波の上を、沈んでは転がり浮かんでは転がって行った。
落葉松林の中の下叢の陰に、一時間も前から息を殺して馬車の近付くのを待っていた若い農夫が、馭者の馬を追う声で起ち上がった。そして猟銃を構えながら、山毛欅の大木に身体を隠して路の方を窺った。初老の紳士は、洋服の腕を若い女の背後に廻して、優しく何かを語りかけていた。