후리가나로 읽는 일본 고전
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ちち
父
芥川 竜之介의 父(ちち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,380자 · 7화면
能勢は、自分と同じ小学校を出て、同じ中学校へはいった男である。これと云って、得意な学科もなかったが、その代りに、これと云って、不得意なものもない。その癖、ちょいとした事には、器用な性質で、流行唄と云うようなものは、一度聞くと、すぐに節を覚えてしまう。そうして、修学旅行で宿屋へでも泊る晩なぞには、それを得意になって披露する。詩吟、薩摩琵琶、落語、講談、声色、手品、何でも出来た。その上また、身ぶりとか、顔つきとかで、人を笑わせるのに独特な妙を得ている。従って級の気うけも、教員間の評判も悪くはない。もっとも自分とは、互に往来はしていながら、さして親しいと云う間柄でもなかった。
「早いね、君も。」
「僕はいつも早いさ。」能勢はこう云いながら、ちょいと小鼻をうごめかした。
「でもこの間は遅刻したぜ。」
「この間?」
「国語の時間にさ。」
「ああ、馬場に叱られた時か。あいつは弘法にも筆のあやまりさ。」能勢は、教員の名前をよびすてにする癖があった。
「あの先生には、僕も叱られた。」
「遅刻で?」
「いいえ、本を忘れて。」
「仁丹は、いやにやかましいからな。」「仁丹」と云うのは、能勢が馬場教諭につけた渾名である。