후리가나로 읽는 일본 고전
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おぎふくうた
犀星王朝小品集
室生 犀星
室生 犀星의 犀星王朝小品集(おぎふくうた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 105,794자 · 211화면
それより外に道をえらぶべくもない彼女は、まだみんなが寝んでいるあいだ、正月の飾りにまもられた恩愛の家の閾に別れた。
裏戸口にもう白みを見せている梅の木の下で、寒そうに肩をすぼめた筒井は心の中でそっと呟いて、親切な貞時親子、同輩にわかれた。
「皆さまのお心づくしは筒井、生涯お忘れはいたしませぬ。それをそのままお受けするほど筒井の心はくさってはおりませぬ、なにとぞ、筒井がまいりませぬ以前のように静かにおくらし下さいませ。恩愛にそむく罪はあるいは後の日のわたくしのさだめを暗くするかも存じませんが、その折には、よろこんで恩知らずのつみを負う考えにございます。なにとぞ、よき初春をお迎えくださいますよう、皆さまによき倖せがおとずれますよう。」
筒井はかくてこの家を去った。
そしてかねて彼女が知り合った二里はなれた宮腹という村のおさの家に、彼女は突然あらわれて、仕えの女として忙しい大晦日をはたらくことになった。宮腹にも主人の妻はみまかり、その娘一人は唖で物がいえず、弟は年若であったが父をたすけて家事にいそしんでいた。ここにも家族の不倖と冷たさは筒井の心を悲しがらせ、彼女はさびしく笑い、多く働いてそれを紛らせながら、作るものは温かく品高い蒸物などに皆を喜ばした。