후리가나로 읽는 일본 고전
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おぎふくうた
犀星王朝小品集
室生 犀星
室生 犀星의 犀星王朝小品集(おぎふくうた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 105,794자 · 211화면
小鳥の好きな兵衛は明日の朝の餌を摺るのに片肌ぬいで干鰕をしごいていた。
西の浦に出た時に小路から担いきれぬほど蘆をかついだ、衣も綻び裸同様の乞食男一人出て、くれかけた町々に低い声音で呼びかけた。
「蘆いの、蘆いの。」
生絹は直覚的にそのききなれた声が、頭のまんなかを通りすぎるのを知った。その声に忘られぬ覚えがあった。
「車を停めよ。」
車は停められた。生絹はまだ明るい夕あかりのなかに紛う方もない、菟原ノ薄男を見たのであった。頬は窪み眼はおとろえ、これが薄男の右馬の頭とはどう考えても信じられぬほどであった。
「蘆を買いとらせ、蘆売る男を早う呼び停めよ。」
生絹の声はやや鋭いほど急き込み、蘆売りはそのときにはもう小路をまがり、べつの小路にまがろうとする時だった。
「蘆、蘆を買うぞ。」
呼ばれた蘆売る男は停った。そして網代車をまぶしそうに見やった。それは全く右馬の頭の眼差しにちがいなかった。何というひどい変り様であろう。生絹は悪寒を総身におぼえて震えた。
「蘆を見ましょう。もそっと近くによって下さい。」
男は蘆をならべて見せた。美しい丈のそろった青い打紐のような蘆の束が、いくつも、ほぐされた。